ウミウシ


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流動的に進む夜を眺めていたら
私だけが置いていかれてしまった
もうずっと私は此処にいるようだ
生き物は、ひとつの場所では生きられない
絶えず場所を変えねばならないのだ
苦痛から逃れようと 私は歩き始めた
然し、歩いてみても場所を変えられる訳でもなかった
いつものことだからあきらめている


Z.Mastabe